グループに分かれて地域の現状を話し合う来場者

子どもの居場所の課題を話し合う登壇者ら=佐賀市の佐賀商工ビル

それぞれの立場で、できることから

 行政や地域が連携して持続可能な子どもの“居場所”をつくる方策を探る「佐賀『こども』地域円卓会議」が20日、佐賀市の佐賀商工ビルで開かれた。県担当者が県内全域への拡大と継続に向けた課題を挙げ、専門家の大学教授や現場を見守る地域のボランティア、小学校のPTA会長などが登壇して状況を報告した。

 子どもの居場所とは、共働きやひとり親家庭の小学生が気軽に立ち寄り、家庭や学校以外で地域の大人とのつながりをつくることができる場所。無料または低額で食事を提供する「子ども食堂」や遊び場、学習する場なども含まれる。

 厚労省の調査で「子どもの7人に1人は貧困」と言われている現状を踏まえて、県こども家庭課の草場希跡主査が「社会的貧困に対して、行政と地域(民間)が連携して何ができるのか」という論点を提起した。登壇者からは「居場所は地域によって偏りがある。各地に広げるにはどうすればいいか」「公民館を居場所に活用したらいいのでは」「民生委員は民生“児童”委員。ただ独り暮らしなど高齢者への対応で手一杯という人もいて、(地域によって)意識の違いがある」などの意見が上がった。

 後半は、登壇者と来場した約40人が3、4人のグループに分かれて話し合った。「運営者が交流して情報共有できる場が欲しい」など要望もあり、「虐待や貧困にどう対応できるのか」「シングル(ひとり親)で孤立している世帯も多い」「再婚した親へのケアも難しい」と複雑な家庭事情への対応に苦慮する声もあった。

 「場所は提供できる」というこども園の経営者とボランティアで運営を考える参加者とのマッチングなど、次につながる話も聞かれた。

 主催したさが・こども未来応援プロジェクト実行委員会山田健一郎代表は「それぞれの立場での課題をみんなで共有できて財産になった。今後(同会議を)20市町に広げていきたい」と話した。

 12月9日には佐賀市の県駅北館(神野東2丁目)で「子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin佐賀」が開かれ、子どもの居場所を考える講演会や貧困対策についてのパネルディスカッションを行う。問い合わせは事務局、電話090(9482)4434。(中島佑子)

佐賀「こども」地域円卓会議_佐賀新聞